くろまめは ねが しっかり はっているので 

絵本

ーーー黒豆の畑 

言葉までの概要

おばあちゃんが作っている黒豆の様子を教えてくれます。梅雨の前に去年取っておいた黒豆を蒔きます。夏が来て、黒豆の紫の花が咲きます。そして、8月の終わりに台風がきて風も雨も吹き荒れて、黒豆は斜めに倒れてしまいますが、おばあちゃんは慌てませんでした。

心に響いた事柄

黒豆を育てるために、昨年から取っておいた黒豆を畑に植えます。

柔らかい土からの上に藁を被せたりして育てます。

苗床が窮屈になると根っこごと、畑に1つずつ移動させたり、と手をかけて丁寧に育ていきますが、自然という自分ではどうしようもない出来事が起こってしまうこともあります。

黒豆は台風の雨や風によって、今まで大切に育てたにもかかわらすに斜めに倒れてしまいますが、それでも黒豆は、平気だ大丈夫だと考えられる根拠や経験があるからこそ、おばあちゃんは慌てる様子がなかったのでしょうね。

もしも、いきなり自分が今まで大切にしていた物の存在が、壊されそうになってしまったら、その時にどのようにしたら良いのか分ら無かったとしたら、困惑し焦りを覚えてしまいます。

このようなことは、未来を想像するということも、同じような事がいえるのかもしれませんね。

先を見通せていなければ、いたずらに不安が浮かび焦りや困惑の気持ちにかきむしられてしまいます。

更には、不安の正体が分からないことで、自分がどの様な対処をしていけば良いのかの検討も付かないということでさらなる不安を呼んでしまいますよね。

たとえも目的が明確であったとしても、その目的にたどり着くまでの足がかりを理解していなかったり、目的までの道のりを思考して導き出し、行動を起こさなければ不安は消えないですよね。

思考して意識して、目標のための行動を1つずつでもこなしていかねければ、ずっと自分の中で不安は募り続けるのかもしれません。

自分にとって、必要なことを意識すること。

自分に何が起こっているのか、を理解すること。

自分がやるべきことが、何かを自問自答するため思考すること。

そのようなことから目をそらしては、いつまでたっても自分の生活に起こってしまったことや、起きることに対して、冷静に対応することは出来ないのかもしれませんね。

私も本当は、やるべきことが分かっているから心配になるし、やらなくてはいけないと感じているからこそ、向き合いたくない、やりたくない、嫌だと後回しにしているのだと、理解しているからこそ不安だと感じているのだから、少しでもいいので早く行動に移すことが大切なハズだと分かっているのですが、分かっているのにも関わらずに、なかなか行動を移すことが出来ません。

もしも出来なかったら?という恐怖に勝てません。やっていないだけで、出来ないわけではないという言い訳をするために、今の不安には目をそらしてしまっている状態が続いてしまいます。

おばあちゃんのように、1つずつやるべき工程を理解し行動し、その時に起こるべきことに対しても、キチンと対処できる、理解と知識を身につけておけるように、事前に準備しておくことが、焦ったり不安になったりしない為には必要なことなのでしょうね。

目標に到達するために必要なことを考え、早めに準備すること、早く行動することが大切だと理解はしていても、まだいいや、今じゃなくてもいいやと簡単に後回しにしていると、いつまでも不安と一緒に生活することになり、良いことはいですよね。

くろまめのように、台風が来たとしても根をしっかりと張っていれば、倒されても元に戻るのは容易でしょうし。

根を張ることで不安や焦りはなくなり、より広い困難にも対応できるようになるのでしょうね。

私も、目標への道のりを思考することの後回しをやめて、自分にとっての目標達成に必要なことに目を向けら対応することが出来れば、おばあちゃんのように自然の驚異にも焦ったりしなかったり、くろまめのようにすぐに立ち上がれるように、なりたいと、少しずつでも近づきたいと、感じられた心に響いた、感銘を受けた場面でした。

物語の流れ

年末に、おばあちゃんから荷物が届きます。

荷物の中には黒豆が入っていました。

その黒豆がどの様にして作られていくのかを見ていきます。

まずは梅雨の前のこの時期に黒豆の種まきをおこないます。

柔らかい土を盛り上げた苗床に種を蒔きます。

その上から土を薄くかけて、水をかけます、最後に藁を被せます。

黒豆のふたばがでて、さらに大きくなり苗床が窮屈になると、広い畑に黒豆を1つずつ植え替えていきます。

おばあちゃんは土を黒豆に寄せていき、どんどんと大きくなる黒豆が倒れないようにします。

膝の高さまで伸びると、黒豆の真ん中の目をちぎってしまいます。

こうすることで、黒豆が上に伸びずに、横の方に枝が増えて沢山の黒豆がとれるのだそうです。

黒豆を沢山取るという目的のために必要なことは、上に大きく伸びることではないということも、知識がなければ出来ないことですし、目的がしかっりとしているからこそ、目的に対しての必要なことの行動ができるのですね。

目的と、その目的に至るための知識の習得が大切ですね。

夏には黒豆の花が咲きます、小さな紫色の花です。

8月の終わり。

台風が来ました。

風や雨により、黒豆は斜めに倒れてしまいますが、おばあちゃんはあわててはいません、それは

くろまめは ねが しっかり はっているので、たいふうの かぜで たおされても

また すぐに まっすぐ たちあがることを おばあちゃんは しっていたのです。

おばあちゃんのくろまめ より引用

ということでした。

おばあちゃんが慌てなかった理由は、しかっりと黒豆を理解していたこと、黒豆を育てるための必要な知識を手に入れていたからなのですね。

目的のために必要な知識を手に入れることの大切さを、考えさせられました。

黒豆が倒れなかったことは、強風にも負けない根を張っていたからこそで、どんな困難にも負けないような対策を事前にしておけば、急な出来事にも対応できるのだと感じました。

その後も黒豆は順調に育ち、おばあちゃんの丁寧な作業に寄って黒豆を沢山採ることが出来ます。

その後の黒豆の様子や、台風の時の、おばあちゃんや黒豆の様子を、直接読みたい場合は、

おばあちゃんのくろまめ 鎌田暢子 福音館書店

月刊かがくのとも 2019年1月号 通巻598号

を、是非読んでみて下さい。

皆様にはどの様な新しい響きがあるのか、楽しみです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました