たんぽぽのはらが みんなの おべんとうなんだね

絵本

ーーーもぐたさん もぐら

言葉までの流れ

もぐたさんは、お弁当をもってたんぽぽのはらへと出かけます。その道中ミツバチアリや、チョウチョ、に声をかけられて、一緒に向かいます。ところが、いざ到着して、もぐたさんがうっとりとしていると、誰も見当たりません。何処にいるのか声をかけると、皆はそれぞれのご飯を食べていました。

心に響いたこと

全体の目的地にたどり着いたら、誰もいないと感じたが、それぞれがその先にある個人の目的を叶えていたのですね、同じ行動をすることが、個人の喜びに繋がるとは限りませんね。

目的と共有意識の重要性:個々の旅路が全体の目的地を照らす

旅をする際、私たちは目的地を共有することがありますが、到着後に誰もいないと感じることがあります。それぞれの人々は、個人の目的を追求しているのです。同じ場所を目指していても、その先で何を成し遂げたいのかや、その場所を目指す理由は一人ひとり異なるのかもしれません。

この事実に気づかなければ、最初は同じ目的地を共有していたとしても、途中の過程や目指す意味に相違が生まれ、軋轢が生じる可能性があります。人々が集まるということは、それぞれに考えや見解が存在するため、自分自身の考えが正しいと思っていても、他の人々は異なる意見を持つかもしれません。もしそれを受け入れられず、意識の共有をすることができなければ、目的地は同じでも目的は異なるのかもしれません。

最初から意識が異なっていたのか、それとも進んでいく過程で相違点が増えていったのか理由は様々でようが、その答えを知るには、お互いの気持ちを確かめ続ける必要があるのでしょうね。

そのことは、たとえ家族であっても同じ事が言えるのでしょう。

お互いにとって良いことだと、考えての行動だったとしても、その事を相手は望んでいなかったとしたら、違うことでの喜びを望んでいたとしたら、とても悲しいですよね。自分の意見を口にし、相手の考えも受け入れて、その上でお互いに喜べるための行動を行うことが大切だなと感じられた、心に響いた、感銘を受けた言葉でした。

考えたこと

たとえ利害関係を抜きにして、目的や目標の達成に執着していたとしても、意見の違いがあれば、目的の達成自体も別の意味を持つかもしれません。

今回のもぐたさん達は、たんぽぽひろばへの到達という結果だけを共有し、その先にある個人間の目的は、共有していませんでした。それでも、皆は自分自身の目的を達成することに繋げることができ、満足しているようです。

本当に必要なことを見極め、必要ならば他の人々の助けを借りることが重要で、きちんと目的と目標を共有することができれば、目的までの手助けだったとしても、お互いに喜ばしい結果となるのかも知れませんね。無計画に人と協力することは、結果を遠のけてしまうことになるかも知れませんね。

目的を達成するためには、計画を立て、方法を共有し、その意義を理解しながら、集まった人々と協力することが必要です。人々が集まって作業をする際には、目的の意識を共有するだけでなく、なぜその行動を取るのか、どのような方法で進めるのか、どのような順番で行うのかといった意識を確認することも重要ですよね。このような意識の共有が行われれば、全体の目的と個人の目的が達成され、お互いの喜びに繋がるのでしょうね。

目的と目標の共有意識の重要性は大きいのですね。

私たちは個々の旅路を進みながらも、全体の目的地を照らすこともできます。目的地が同じならばその到達までの旅の意味や目的は異なる場合でも、同じ旅路を進むことも可能です。

だからこそ旅が始まる前に、互いの考え方や意見を受け入れ、共有し、お互いが納得した上で行動することが大切なのですね、そのことができれば、個人の目的と全体の目的が調和し、成功に繋がりますよね。

目的にたどり着く、その結果の報酬はそれぞれ、なのかも知れないのですから。

物語の流れ

もぐらもぐたさんは、春の日にお弁当を持ち、たんぽぽのはらへと歌を歌いながら、出かけます。

その道中で、ミツバチに出会います。一緒に行ってもいいかと訊かれて、一緒に行こうと答える、もぐたさん。一緒に歌いながら進んでいくと、今度はアリと、はなむぐりと、かみきりもどき、に声をかけられて、一緒に行くことにします。

歌いながら歩いていると、かわらひらに出会い、次には沢山のチョウチョに出会い、一緒になって進みます。沢山の仲間と歌いながら、たんぽぽのはらを目指します。

そして、たんぽぽのはらへと到着して、うっとりする、もぐたさん

お弁当を食べようとすると、他の皆が見当たりません、どこにいったの?と声をかけると皆はそれぞれの大好物を食べていたのでした。その事を知ったもぐたさんが言った言葉が

そうかあ。よかった。

たんぽぽのはらが みんなの おべんとうなんだね

もぐたさんのたんぽぽさんぽ より引用

でした。

目的を達成できた皆はとても、満足そうでした。

この様子を直接読みたい場合は

もぐたさんのたんぽぽさんぽ 文 小野寺悦子 絵 伊藤夏紀 福音館書店

こどものとも年中向き 2020年4月号 通巻409号

を是非読んでみて下さい。

皆様にはどの様な新しい響きがあるのか、楽しみです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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