君の痛みを経験できた

漫画

ーーー時盾実 ダーツプレイヤー 

同じくダーツプレイヤーの山田ロミオと全てを共有することで、倍速の成長と完璧な共感を得られると信じている二人。

確かに人の経験や考えを得られれば、自分の時間ではなく他者の時間、人生を一緒に経験できるという考えを持つのは良い事ですよね。

著名人の本、歴史の偉人が書かれた本などを読むのもある意味、自分だけの時間では、味わえない経験や思考を味わえる。

時間を二倍三倍と使えることにも繋がるのかもしれませんよね。しかも、自分では考えつかないような思考や意識、物の見方を教えてくれるのも読書という、作者への共感があるかこそなのかもしれませんし。

また、人の意識を共有とまではいかなくとも、意識すること共感することにより、他者を思いやる、他者はどのような考え方をするのだろう、どのような気持ちであったのかを推し量るために必要な条件7日もしれませんね。

共感と共有では他者の味わった経験を体験することは若干違うかもしれませんが大切なことなのかもしれないと考えさせられた心に響いた感銘をを受けた言葉でした。

そんな、体験を共感を共有を、義務としている。

分かち合うのが自分達の義務だと信じて疑わない二人組が、今回の烏丸徨のダーツ対決の相手です。

烏丸徨のダーツの実力はなぞの組織によって作らた、施設の中で培われた力であり、その施設からの出身者は他にもおり、烏丸はその施設出身者との対決を望んでいた。

そんな折ダーツ賭博の胴元に勝負を挑んできた組織がおり、その組織は二人組のエリートをつまりは施設の出身者を雇ったという、二人組での対決タッグマッチでの勝負。

二人組でいることを当たり前、二人が一つ同じとまでに思考している、写し身〈ツインズ〉である時盾実と山田ロミオと烏丸徨との対決が始まろうとしていた。

ツインズとまでに呼ばれる二人の心情は、山田ロミオがベットのか角に足の小指をぶつけた!と聞けば時盾実は、そのような経験はなかったために左右どちらの足かを訊き、右足だと聴くと当たり前のように右足を差し出し、ついで山田ロミオも当たり前のようにその右足の小指に向かって、酒瓶を振り下ろします、そこで放った時盾の言葉が

…… ありがとうロミオ……

君の痛みを経験できた

漫画 エンバンメイズ 第3巻より引用

でした。

確かに経験は出来たでしょうし、共有することにも成功しましたが…

時盾がその後に痛いな折れているのではと言うほどに痛いであろうこの状況、考えたでけでも痛そうであるこの状況、痛みを受けたくも、痛みを味あわせたくもない。

と考えているから、山田ロミオが本当に小指をぶつけた時の、痛みを知ることも、本当の意味での共感が出来ないのでしょうか?

確かに本当に同じ(同じような?)痛みを経験することと、痛みを想像することでは共感の度合いは違うのかもしれません。

だからこそどんなに他人の気持ちに共感しろ、他者の痛みを嫌なことを自分に置き換えて考えてみろと再三言われれも、他者の痛みや思考を想像すること共感することが難しくなっているのかもしれない、実際に同じ経験をすれば、同じ痛みや同じ苦しみとして自身にも感じられることが可能であり、それは共感ではなく共有となる。

同じ経験をするこれほどまでに他者の気持ちや知識を得るのにこれほどまでに簡潔な手段は無いのかもしれませんね、たとえその事によって、経験していない、経験しようともしない他者の気持ちや思考を推し量る技量が著しく下がったとしても。

思考と経験どちらを優先して、鍛える体験するのが他者への思いを汲み取れるような思いやりにつながるのでしょうか。

こに二人は、互いに互いの気分は関係なく、一方が経験をしたらすぐに、もう一方も同じ経験をし分かち合うのが義務だ、ともで考えており、二人で一人とまで考え、互いに全てを共有することで、倍速の成長と互いへの共感を完璧にできると信じているほどです。

オレはお前なのに、二人がともに自分であり相手であるということを表す言葉ですね。

倍速の経験は魅力的ですが、まったく同じ経験をするということは、同じだけ時間を使うということであり、折角二人いることで体験出来る時間を、結局は2回同じことを繰り返す、2回分同じ時間を使うのでは倍速は望めないのでは?とも考えてしまいました。共有する経験という意味では効率的なのかもしれませんが。

皆様も二人の思考や行動を直接読みたい方は

エンバンメイズ ENBAN MAZE 田中一行 good!AFTERNOON KC 講談社

第3巻 ROUND11 写身〜twins〜〈1〉

を是非読んでみて下し皆様にはどのような新しい響きがあるのか楽しみです。

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