ゾロの『通す訳にはいかねェ』に込められた覚悟と優しさ
物語の中で、たった一言が心を揺さぶることがあります。
それは力強く、潔く、そして静かに――
こちら側に「生きる指針」を示してくれるような言葉。
今回は、漫画『ONE PIECE』第4巻第35話「ネオ坂道」にてロロノア・ゾロが放った、ある名言に焦点を当てます。
この言葉は、戦いの中で生まれた「ただのセリフ」ではありません。
読む人の心をまっすぐ射抜く、信念と優しさの結晶のような一言です。
記事を読むメリット
ゾロの言葉から「信念の強さ」を学べる
日常の中で自分の正義を持つ勇気が湧く
ONE PIECEの魅力をより深く感じられる
言葉までの経緯
シロップ村。カヤの財産を狙うクロとその一味の陰謀。
ウソップやルフィたちが必死にその計画を阻止する中、ついにクロはジャンゴに対して「計画通りに亡き者にしろ」という計画通りの指示を下します。
その行く手に立ちはだかったのが、ロロノア・ゾロ。
悠然と刀を構え、道を遮りたった一言。
それは――『止まれ』
その一言には、言葉以上の重さがありました。
そして続けて言ったゾロの言葉が
『こっから 先は
通す訳には いかねェことに なってんだが』
漫画 ONE PIECE 第4巻 第35話 〝ネオ坂道〟 より引用
でした。
心に響いた事
言葉に触れた瞬間の感情
「カッコいい」と思うのは簡単です。
でも、その奥には「守るための強さ」や「信念を言葉にする覚悟」が詰まっている。
ゾロの『通す訳にはいかねェことに』という表現は、
ただの拒絶ではなく「この状況、この正義が、それを許していない」と、重力のような説得力を持って迫ってきます。
彼の背負っているもの――
仲間、使命、そしてこれまでの戦いのすべてが、この一言に凝縮されています。
それが、心に深く刺さるのです。
考えたこと
信念を貫くとはどういうことか
ゾロの言葉が秀逸なのは、「通さねェ」ではなく、
「通す訳にはいかねェことに“なってんだが”」と表現している点です。
まるで“運命”や“空気”すらも味方につけて、
「ここは絶対に通させるわけにはいかない場所なんだ」と静かに伝えているよう。
これは単なる命令口調ではありません。
あくまで“理”のように、
ごく自然に、当然のように、相手を制する。
それはきっと、強さとは何か、正しさとは何かを、
自分自身の中に問い続けてきた者だけが発せられる言葉なのでしょう。
この言葉からは
悪を許さないという覚悟
ゾロの言葉は、私たちが日常で見落としがちな“当たり前”を、改めて胸に呼び起こしてくれます。
眼の前の悪事を働こうとしている者を、
簡単に許すほど、自由にさせていい存在ではない。
悪を働こうとする者が、好き勝手に行動できる世界にしてはならない。
そんな当たり前のようでいて、
つい目を背けがちな真理を、ゾロは明確に突きつけます。
たった一人でも、
「それは許さない」と、静かに立ち塞がる覚悟。
自由は、すべてに等しく与えられるものではありません。
それを使って他者を傷つけようとするならば、
止める者がいる――その当たり前の存在が、世界のバランスを保つのです。
悪事を働くものを自由にしないという、
当たり前のようでいて、大切な考えを、教えてくれているのではないでしょうか。
読者へのメッセージ
あなたにも、「譲れない一線」はありますか？
誰かを守るとき、自分の中の正義を貫くとき、
ゾロのように静かに、でも確実に「NO」を突きつける勇気を持てるでしょうか。
“信念”とは、大声ではなく、「立ち姿」で示すもの。
この言葉が、あなたにとっての“剣”になれば幸いです。
今回の言葉を直接読みたい場合は
📘 今回の名言が登場する巻
漫画 ONE PIECE 尾田栄一郎 ジャンプ・コミックス 集英社
第4巻 第35話 〝ネオ坂道〟
を、是非
手にとって見てください。
📚 あわせて読みたい巻
第5巻（ゾロの実力がさらに試される）
第51巻（ゾロの“すべてを差し出す覚悟”が描かれる名場面）
📝まとめ
ゾロのこの言葉は、正義を守る“盾”であり、
悪意を斬り伏せる“剣”でもありました。
私たちも、自分の中に「通す訳にはいかねェこと」があることを、
忘れずにいたいものです。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
また違う言葉の力でお会いできるのを、
楽しみにしております。
コメント