ーーーコンシェルジュ第1巻 最上 拝(もがみ はい)の言葉です
クインシーホテルで働くチーフコンシェルジュの最上と新入社でコンシェルジュ配属となった川口涼子、二人の仕事は支配人の笠井信男いわく「言ってみればお客様の何でも相談所のようなもの」とのこと
今回「相談所」にきた相談は、時期大統領とも言われている大物、ウィルソン上院議員
若い頃に日本に滞在していた頃に通っていた定食屋で食べたステーキの味を調べてほしい、とのことでした
日本では珍しくないはずだが、アメリカでは見つからなかった、ビーフではないことは確かだがなんの肉かはわからない、とのことでした
議員が顧客になってくれれば箔がつくと、オーナー兼社長の松岡俊一郎みずからこの難題に取り組もうとしますが、牛ではないという議員の言葉も聴き入れずに、上等な肉ならば満足するだろう!と得意満面に議員に提供しますが
もちろん、猛牛ウィルソンと揶揄される議員を看破できるはずもなく怒りをかってしまうことになります、その後色々な肉を提供しますが…
そこで登場したコンシェルジュの二人組
ハーブティーで落ち着かせるとともに、議員が口にするお茶といえばミントということも、調べていました
そこから聴けた、若い頃の議員の話
あのステーキは お袋の味か… もう二度とたべられないのかなぁ
60年代の食卓 牛肉はまだ高級品 若い頃の血気盛んさをたしなめて出されるステーキ
それらの意味する答えは
鯨の赤身のステーキ でした
食糧難の時代、鯨は大切なタンパク質でありその時代はどこの家庭でも手軽に食べられた鯨 でしたが
定食屋の鯨に込め伝いたかったことは
少々のことくらい笑って許せるようなーー 大きな 大きな 大きな男にーーーー
とのことだと議員は思い出しました
今でも猛牛ウィルソンと揶揄されていることを知ってか知らずか、すぐに怒りをあらわにしてしまう自身を悔いてしまう議員
そこで最上が言った言葉が
望まれる自分と本当の自分にズレを感じてしまうことは誰にでもあるでしょう もしかしたらそれを完全に無くすことなんて不可能なのかもしれません しかしそれでも例え万分の一でも相手に近づくこと いえ ひょっとしたら近づこうとする姿そのものこそが
その人への愛の深さを示すものなのではないでしょうか?
漫画 コンシュルジュ第1巻より引用
でした
その出来事にも、その言葉にも納得したのか議員は美味しそうにステーキを堪能していました
相手がいて自分がいて
それぞれの考え方があり、思いがあり、こだわりがあり、行動方法も行動方針も違う
同じ方がおかしい、100人にいれば100通りの考えがあるはず、それでも自分は自分の事しか理解できないし意識しきれません(自分の事も理解しきれていないかもしれませんが…)、やもすれば自分の考えが正しくて、他の考えは異端と思っていまい、何故違う考えをするのか?違う方法で取り組むのか?何故出来ないのか? なぜ ナゼ 何故? ?
と困惑迷走してしまい、相手の考えを思い至ろうともせずに、怒りを覚え、不快感をもってしまい、相手と揉めてしまう、険悪になってしまう、相手を嫌悪の対象にしてしまい、自分の思考から追い出そうとしてしまうこともよくあります
相手の思考と自分の思考違っていようと、そのことを踏まえて近づく近づこうとする行為自体が不可能なのかもしれませんし、ましてや溝を埋めることなどそれこそ荒唐無稽な考えかもしれませんが、その行為を行おうその気になってみようと少しでも思うことが愛なのかもしれませんね……
そんな気持ちを少しでも思い出せるような生き方をしたいと感じられた言葉でした
最上の言葉を実際に感じてみたい場合は
コンシェルジュ 原作 いしぜきひでゆき 漫画 藤栄道彦
BUNCHCOMICS 新潮社
第1巻 第1話 スーパーコンシェルジュ
を、是非読んでみてください
どのような新しい響きがあるのか楽しみです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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