聖武天皇とは?生涯・功績・名言から学ぶ「悩みながら進む力」

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聖武天皇(しょうむてんのう)とは?

悩みを抱えながらも道を切り拓く力」を感じさせてくれます。

東大寺の大仏様、あなたもきっとどこかで見たことがあるのではないでしょうか?
この壮大な大仏を建立したのが、今回ご紹介する【聖武天皇(しょうむてんのう)】です。

ですが、聖武天皇は「ただ偉業を成し遂げた英雄」ではありません。
実は、悩みすぎて迷走を繰り返してしまった、非常に人間らしい人物でもあったのです。

この記事では、そんな聖武天皇の生涯・功績・名言を通じて、現代にも活かせる「困難に向き合う力」について学んでいきましょう!

本記事で紹介する内容
聖武天皇とは?(プロフィールと概要)

生涯と主な功績(大仏建立・国分寺設立など)

名言や思想から学べること

現代に活かすヒント

記事を読むメリット
歴史の授業がもっと面白くなる!

「悩むことは悪くない」と思えるようになる!

東大寺の大仏に隠された深い意味がわかる!

聖武天皇とは?【定義と概要】

聖武天皇(しょうむてんのう)

生没年 701年〜756年

    和暦 朱鳥16年・大宝元年〜天平勝宝8年

奈良時代の第45代天皇です。

本名は「首(おびと)」、法号(仏教上の名前)は「勝満(しょうまん)」といいました。

お父さんは文武天皇(もんむてんのう)、お母さんは藤原不比等(ふひと)の娘、宮子(みやこ)です。

出身地  現在の奈良県周辺

そして時代背景は、政治の混乱や天災が続く大変な時期でした。

ジャンルでいうと「仏教政治を推し進めた天皇」といえます。

生涯と主な功績

即位と混乱の始まり

724年、わずか24歳で即位した聖武天皇。
しかし即位後すぐ、次々と問題が降りかかります。

貴族たちの権力争い

日照りや洪水などの天災

天然痘(てんねんとう)という恐ろしい疫病の流行

※【天然痘とは
天然痘とは、高熱と発疹を引き起こし、多くの人の命を奪った感染症です。1980年に世界的に根絶宣言されるまで、歴史上で最も恐れられた病の一つです。

このように、国中が不安と恐怖に包まれる中で、聖武天皇は「仏教の力で国を守ろう」と考えました。

仏教で国をまとめようとした

まず、全国に「国分寺(こくぶんじ)」と「国分尼寺(こくぶんにじ)」を建てることを命じました。

※【国分寺・国分尼寺とは
国分寺は男性僧侶のため、国分尼寺は女性僧侶のための寺院です。全国各地に建てられ、「国全体を仏の力で守る」ことを目的としていました。

さらにその中心となる寺院が、あの「東大寺(とうだいじ)」です。

※【東大寺とは
東大寺は、奈良にある巨大なお寺で、中には高さ約15メートルの大仏(正式には盧舎那仏・るしゃなぶつ)が安置されています。

墾田永年私財法を制定

しかし、これらを実現するには莫大な資金が必要でした。
そこで作られたのが【墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)】です。

※【墾田永年私財法とは
この法律は、「自分で切り開いた土地は、いつまでも自分のものにしてよい」という制度です。
これにより、農民たちは土地を開墾する意欲が高まり、国の税収も増えることになりました。

都を4回も引っ越し!?

聖武天皇は、悩みすぎる性格だったため、理想の地を求めて、なんと5年間で4回も遷都しました。

引っ越しした場所は次のとおりです。

平城京(へいじょうきょう)恭仁京(くにきょう)

恭仁京 紫香楽宮(しがらきのみや)

紫香楽宮 難波宮(なにわのみや)

難波宮 → 再び平城京

※【遷都とは
都を別の場所へ移すことを「遷都」といいます。

火事、地震、災害に見舞われるたびに引っ越しを繰り返しましたが、結局、元の平城京に戻りました。

東大寺の大仏、ついに完成!

そして、苦難の末、東大寺の大仏が完成したのは、752年のことでした。
聖武天皇は大仏開眼供養(かいげんくよう)という儀式に参加し、多くの人々がこの偉業を称えました。

※【大仏建立とは
巨大な仏像を建てることで、国の安泰と人々の心の平和を祈る行為のことです。

🎤 聖武天皇が語る「大仏開眼供養(かいげんくよう)」とは

わたしが建てた奈良の大仏さまが完成したとき、「開眼供養(かいげんくよう)」という特別な儀式をおこないました。これは、大仏さまに命を吹き込む、とても大切な儀式です。大仏さまの目に筆で命を込めることで、人々を見守ってくれる仏さまとして、はじめて本当の意味で“完成”するのです。752年の春、全国から大勢の人々が集まり、僧侶や貴族、農民など身分のちがいをこえて、みんなで手を合わせて平和を願いました。あのとき、風に舞う桜の花びらを見上げながら、わたしは心の中で「どうかこの国が平和で、人々がしあわせに暮らせますように」と祈りました。大仏さまの目が開かれたその瞬間、人々の心もひとつになったように感じたのです。この儀式は、ただの宗教的なものではなく、苦しみの多い時代に、希望を持って生きていこうという思いを込めたものでした。

完成した大仏さまに「目」を入れること――
それが、開眼供養(かいげんくよう)なのです。

「大仏開眼供養」とは、
ただの儀式ではありません。
それは、
人々の心を一つにするための希望の儀式だったのです。

名言・思想から学べること

聖武天皇には「悩みながらも前に進む」という強い精神がありました。

例えば、彼の思想を表すエピソードとして、

国の乱れは自分の責任だ」と本気で思い悩み、大仏建立を決意した

ことが挙げられます。

現代社会でも、問題が起こると他人のせいにしがちですが、聖武天皇のように「まず自分を見つめ直す」姿勢はとても大切です。

まとめ・筆者の考察

聖武天皇の魅力は、一言で言えば、

悩みながらもあきらめず、困難に挑んだところ

にあります。

この記事のまとめポイント

聖武天皇は東大寺の大仏を建てた

仏教で国を救おうとした

悩みすぎて4回も遷都した

悩むことは悪いことではない」と教えてくれるのかもしれませんね

👉あなたなら、困難に直面したとき、どう向き合いますか?

注意事項
この記事は、筆者が調べられる範囲での情報源をもとに調査・執筆したものですが、聖武天皇の考えや時代背景には諸説あり、今後の研究で新しい発見があるかもしれません。どうかご理解ください。

関連リンク・おすすめ書籍紹介

◆ 『こども日本史』(小学館)
➡️ 小学生向けに日本の歴史をわかりやすくまとめた本です。聖武天皇や東大寺の話も平易な言葉で紹介されており、初めて日本史に触れる子どもに最適です。

◆ 『聖武天皇』(吉川弘文館・人物叢書シリーズ)
➡️ 日本史の専門家が、聖武天皇の生涯と政治的意図、大仏建立の背景を丁寧に解説しています。子どもには少し難しいかもしれませんが、親子で一緒に読んだり、大人が深く学びたいときにぴったりの本格派です。

東大寺公式ホームページ
➡️ 東大寺の公式情報が掲載されています。大仏の歴史や、東大寺の成り立ち、文化財の情報など、信頼できる一次情報を得ることができます。

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なぜこれらをおすすめするのか?
小学生高学年でも楽しめる(『こども日本史』)

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最新研究に基づく知識を得られる(奈良国立博物館)

つまり、初心者から上級者まで、それぞれのレベルに応じた学びをサポートできるラインナップに整えました。
歴史に興味を持ったばかりの子どもも、本格的に学び直したい大人も満足できる内容になっています!

最後まで読んでいただき、

ありがとうございました。

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