ーーーロロノア・ゾロ 海賊狩りのゾロ幼少期
海賊狩りのロロノア・ゾロ、海軍基地の庭にある磔場に捕まっており今まさに処刑が始められようと銃を向けられた時に、やらなくてはいけねぇ事があると、約束したんだとのセリフとともに、幼少期に剣を習っていた道場での話になり、そこで幼馴染、くいな、との回想に変わります。
幼馴染の、くいなは共に剣の実力を高めあっていた二人、しかしゾロは女性であるくいなに一回も勝つことができません。
悔しい、ちくしょう、と嘆くゾロに、くいなは本当に悔しいのは私の方、女の子は大人になれば弱くなる、世界一にはなれないとパパも言っていたと、弱音を吐きます。
その弱音を聴いてその後に言ったゾロの言葉です。
例え、女性と男性が成長していくにつき、筋肉の着き方や、成長が変化していく事が事実だとしても、その事を勝負の結果に持ち出されたとしたら、勝負自体をけなしていると感じたのでしょうか、勝った側にも失礼であるし、負けたが側も勝てない言い訳を作れてしまう、そのような事自体を許せなかったのかもしれませんね。
勝つにしろ負けるにしろ、それがその時の実力であり、勝負したのも同士の力の差であり、言い訳の余地を認めては、見つけていけない、そのように厳しい考え方を幼い頃から身につけていた、考えて生きている程に剣の道に真剣であり愚直な姿勢で取り組んでいたのですね。
自分が勝った時に言い訳もさせないし、勿論自分が負けた時の言い訳も一切しない、結果こそが真実であり誰にも覆せない事実であると。
自分を勝手な言い分で、自分の力量を見極めた気になって、高みを目指すことを、それ以上の実力を伸ばそうとする事を止めることを、認めない、認める事はできない思いなのでしょうか。
なかなかに厳しいゾロの考えですね、確かに負けた言い訳を考えようとすれば、それこそいくらでも見つけられてしまう、今回は本気ではなかった、疲れていた、怪我をしていた、調子が出なかった、昨日用事があった、連勝できない環境だった等、たとえそのような自体があってとしても、その事もその事実も踏まえた上での、今、この瞬間の勝負、今の実力が試される。
言い訳も、託言も認めない、そのような強い信念なのですね。
剣や、対面の勝負ではなくとも、いくらでも言い訳をつけてしまう事がある自分にとっては痛い言葉です。
それ以上に伸びる可能性のあるの能力を、自分の思考で勝手に止めてしまっては自分にも失礼なのかもしれません。
今日は疲れているから、勉強しない、仕事で遅くなったから、運動しない、子供と遊ぶ時間を作ったから家事はしない、身体が痛いからゆっくりしてしまおう、疲れをとるために甘いものを食べよう等、自分との欲求との戦いから目をそむけて、試験を受けなかったり、スポーツ大会に参加しなかったり、家族イベントを見送ったりしても、今は間が悪かった、現状では仕方がなかった、言い訳を自分自身にして、自分を甘やかしてしまう。
時間が過ぎて、将来、その時のことを思い出し、これは自分の本当の姿では実力ではないといくら自分自身に言い聞かせることができたとして、それで本当に自分は納得するのでしょうか。
自分は勿論、他人は周りはその御託を聴いてくれることも、ましてや、やり直しをさせてくれることもないと、分かっているはずなのに、それならば他人には無理でもせめて自分には、自分くらいは少しでもゾロのストイックなまでの考えを忘れないで少しは近づけるように心がけたいと、心に響いた感銘を受けた言葉でした。
このような言葉を発した状況のゾロとくいなの関係ですが、くいなは、ゾロよりも少し年上の女性です、そしてゾロはくいなには勝利することができずにいました。
これまでの戦歴は、くいなの2000勝0敗。
年上とはいえ、この当時から既に大人にも勝っていたゾロには、更には世界一強い剣豪を目指しているゾロにとっては、この結果には憤懣やるかたない気持ちでした。
そこで今度こそはとの思いを込めて、深夜に真剣を持ちくいなに会いに行きます。
そして、くいなと真剣での勝負を挑みます。
くいなもその勝負を受けますが真剣での勝負も、くいなの勝利に終わります。
これで戦歴は、くいなの二千一勝
悔しがるゾロ、そこでくいなは自分の本音をもらします。
本当は くやしいのは私の方 と
女の子は大人になると男の人より弱くなる と
パパも世界一強い剣豪には女の子はなれないと言っていた と
そんな口惜しさとの事実と向き合わなくてはいけないと悲観している、くいなにゾロは
おれに勝っておいてそんな事言うな 卑怯じゃねえか!
と叱咤します、そしてゾロは続けます
男だとか女だとか‼ おれが いつかお前に勝った時もそう言うのか 実力じゃねェみたいに‼!
一生懸命お前に勝つ為にに特訓してるおれがバカみてェだろ!! そんな事言うな!!!
そして、二人のどちらかが世界一の剣豪になるんだと、競争だと鼓舞します。
くいなにも自分にも、もっともっと上を目指して鍛錬しようと言い聞かせたのかもしれませんね。
それにしても、常に勝った時の事を話す、勝つことを前提にした激励も常に前を向き上を目指しているゾロならではですね、その心意気も見習いたいです。
そんな二人のやり取りや、その後のゾロとくいなのその後が気になる方は
ONE PIECE ワンピース 尾田栄一郎 ジャンプ・コミックス 集英社
第1巻 第5話 “海賊王と大剣豪”
を是非読んでみて下さい。
皆様にはどのような新しい響きがあるのか楽しみです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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