一人の剣士として 貴様を斬れるとは

漫画

言葉までの経緯

一味をほぼ壊滅させられてしまったバギー一味。残ったのは、船長と参謀長。

対峙するのは、その原因の一端をつくった男。

ただでは済まさない、犠牲になった一味のため、一味の怒りのため、戦う。

バギー一味参謀長〝曲芸のカバジ〟は、

ルフィーに向けて剣を握り、刀を突き刺そうとします。その前に現れたのがゾロでした。剣士同士の戦いならば、自分の出番だと言いながら、刀でカバジの攻撃を防ぎます。

その状態で二人が対峙し硬直した、その状況で

カバジが言った言葉が

光栄だねぇ ロロノア・ゾロ…

一人の剣士として 貴様を斬れるとは

漫画 ONE PIECE 第2巻第15話 〝VERSUS!!バギー海賊団〟 より引用

でした。

その他にも

戦いの開始を告げるかのように言った

カバジの言葉

一味の怒り この私が請け負う!!!!

漫画 ONE PIECE 第2巻第15話 〝VERSUS!!バギー海賊団〟 より引用

どちらの言葉も背景を知らなければ、

心打たれる言葉だと感じられます。

心に響いたこと考えたこと

ひどい目にあってしまった仲間の返り討ち、倒れた仲間のためにも一途に復習を誓う

そのような志を立てているかのごとく、敵に颯爽と立ち向かいながら発することが似合うセリフでカバジにとっての敵であるルフに立ち向かうカバジ。

一見すると筋が通っており、仲間のために戦う男のようにも映ります。

まるで敵が一味に対して全てのダメージを与えたかのような

一味が傷つき倒れているのは、敵が全ての元凶、であり、その元凶を倒すことが、元凶に対して立ち向かうことこそが、一味に対する餞、手向けかのように、戦いを始めるカバジ。

少し前に、自身の船長であるバギーが、ルフィに向かってハデにバギー玉を撃ったことが、

そのバギー玉を、ゴムゴムの風船によってあっけなくバギー一味に返されてしまったことが、

その返されたバギー玉から身を守るために仲間を盾にしたのは、バギーとカバジであったこと。

そんなことは、一切なかった、一切関係ない、一味が倒れているのは、全ては目の前にいる存在のせいであり、その存在は敵である。と都合良く解釈し言い切り、戦いを始め敵を倒そうとする。

たとえ自身の身を守るためには、味方さえも犠牲にする、そのような無慈悲で非情なカバジですが、一味のほぼ全てが倒れる中、無傷で立っていられるほどの強さ、身を守るために何が必要化を考え行動できる思考、そして左手一本でしかも、腕を伸ばしたままライオンを人を載せられるほどの大型のライオンを持ち上げ直立不動でいられる身体能力。

そして、戦いを開始する際に放った言葉。

本人が行っている行動の良し悪しを、本人目線から、生き抜くこと勝ち抜くことの目線に経てば、全てが道理にあっており、羨望の存在といえます。

それほどに、発せられる言葉は使ってみたくなるほど魅力的に感じられます。

【光栄だね一人の剣士として】、という言葉には、自身の使う体術と同じ体術を使う者への敬意と、体術への想いが込められているように感じられます。自身が選んだ体術と同じ体術を選んだことに対する喜びと、その体術が選ばれた喜び、そのような感覚があるのではないかとも深読みできてしまいます。。

【貴様を斬れるとは】、ここまでお膳立てをしており、ここまで揃った悪役感を醸し出そうとも、ふみ台にされる存在、相手の強さを引き立たせるための存在だとしても、負けるつもりはハナからなく、勝つことしか眼中にない、買って当たり前、勝つのは自分であることが前提だと言わんばかりの、言葉に痺れます。負けるつもりで戦うことはありえないで、負けることを考えること自体が無意味、勝つことを前提に進むことが正しく、意味のある行動である、下を向いていては楽しいことは訪れないと、教えてくれているようでもありました。

悪役感や小物感さえなければ。

素晴らしく、後ろ向きな考えをやめ、前向きな考えを続けたくなるような、

心に響く言葉でした。

余談ですが

切ると斬る

使い分けが、どのようなのか?と調べてみると

叩き折るや割るという感覚で使うのが、「斬る」

 力任せではないものの叩き割るというように、

硬いもの、人間に対しては「斬る」なのでしょう。

 処刑の「車裂き」という、人体を固定させ、縄を人と馬車つなぎ、馬車を走らせ四肢を引きちぎるという残忍な刑から、車+斤となっているそうです。馬車に縄をつないで四肢を引きちぎる刑です。

刃物で綺麗に「切る」。

とは違う感覚で使用するということですかね。

切腹や斬首も違う意味であり、漢字の使い方が違うのが興味深く感じられますね。

皆様には今回の言葉はどのように感じられたのでしょうか。

少しでも新しい発見があれば幸いです。

今回の言葉を、

直接読んでみたい場合は

漫画 ONE PIECE 尾田栄一郎 ジャンプ・コミックス 集英社

第2巻 第16話 〝VERSUS!!バギー海賊団〟

を、是非読んでみて下さい。

皆様には、

どの様な新しい響きがあるのか、

楽しみです。

最後まで読んでいただき、

ありがとうございました。

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