ほめ言葉で“やる気”が内側から湧く理由──心理学の『エンハンシング効果』と正しい褒め方
「え?さっきまで苦手だったのに、褒められたら急にやる気が出てきた…」
苦手が“やってみたい”に変わる理由——褒め言葉が火をつける『エンハンシング効果』
こんな事はありませんか?
・先生や上司に「ここが良かったよ」と具体的に褒められたとき
・仲間から努力や工夫を認められたとき
・評価が“命令口調”ではなく、応援・情報提供として伝わったとき
そのような時やる気が出た。
そんな“不思議な変化”の裏には、ある心理学の考え方があるんです。
この記事のメリット
科学的に正しい「褒め方」のコツが分かります
子育て/教育/職場ですぐ使える“声かけテンプレ”が手に入ります
間違えがちなNG例(やる気を下げる褒め方)も回避できます
疑問が生まれた場面
美術の時間。思うように描けなくて、下を向いている一人の子ども。
でも先生が「この影の入れ方、前よりずっと良くなったね」と一言。
その瞬間、胸の奥がふっと軽くなり、
「次の一枚は、もう少し頑張ってみようかな」と思えてきた。
——うまく描けなかったはずなのに、どうして少し嬉しいんだろう?
どうして前向きな気持ちになれたんだろう?
そんな“不思議な感情”が、静かに心の中に芽生えていたのです。
すぐに分かるに結論
お答えします。
この不思議な気持ちの正体は、心理学で 「エンハンシング効果」 と呼ばれるものです。
苦手だったのに、褒められたら急にやる気が出てきた…
このよう場面で、人は「自分のやったことが意味のあることなんだ」と気づき、
それまで苦手だと思っていたことにも「もう少しやってみようかな」という前向きな気持ちが生まれます。
誰かに褒められたり認められたりすることで、
「もっとやってみよう」という前向きな気持ちが湧いてくる現象のことです。
とくに信頼している人や、尊敬している人からの言葉は心の奥に響きやすく、
ただの“言葉”を越えて、自信ややる気をぐんと高めてくれるのです。
もう少しだけ深く…
では、「エンハンシング効果」とは、どういう仕組みで生まれるのでしょうか?
褒め言葉のどんな部分が人を前向きにさせるのか、そして逆にどんな場合には効果が薄れてしまうのか。
実は、研究者たちも長年にわたって調べ続けてきたテーマなのです。
日常生活や学校、さらには職場でも、誰もが一度は経験したことがあるはず。
「褒められたときの気持ち」には、私たちが思う以上に深い心理学的な意味が隠されています。
✨もし今回のお話に「なるほど!」と感じたなら、
次はさらに一歩進んで、この エンハンシング効果 の仕組みや応用方法を一緒に学んでみませんか?
『エンハンシング効果』とは?
定義
小さな声かけが、心にぐんと火をつける——それがエンハンシング効果です。
誰かから「上手になったね」「頑張っているね」と具体的に褒められると、心の中で「もっとやってみよう」という気持ちが自然に湧いてきます。とくに信頼や親しみのある相手からの言葉ほど、その影響は大きくなります。
この現象の基盤となる考え方を築いたのは、心理学者 Edward Thorndike/エドワード・ソーンダイク です。
彼は猫を使った実験で「行動のあとに良い結果(快適な出来事)があると、その行動は繰り返し起こりやすくなる」という心理学の基本原理を発見しました。これをLaw of Effect/ロー・オブ・エフェクト(効果の法則)と呼びます。
さらに、Burrhus Frederic Skinner/バラス・フレデリック・スキナー はこの法則を発展させ、Operant Conditioning/オペラント・コンディショニング(オペラント条件づけ) という理論を提唱しました。これは「行動のあとに良い結果があると、その行動は強化される」という学習理論で、人間社会ではPraise/プレイズ(褒めること)が望ましい行動を高めるPositive Reinforcement/ポジティブ・リインフォースメント(正の強化)として働くことを示しました。
そして1971年、心理学者 Edward Deci/エドワード・デシ が行った有名な実験では、金銭などの外的な報酬よりも、言葉での褒めが内側からのやる気(内発的動機)をより強く高めることが示されました。
なぜ注目されるのか?
① 科学的に裏付けられた効果
努力や工夫など、本人が変えられる要素を褒めると、やる気が長く続くという研究が数多くあります。
一方で、お金やモノなどの外的なご褒美は、場合によってIntrinsic Motivation/イントリンジック・モチベーション(内発的意欲=自分の中から湧き出るやる気)を損ねてしまうこともあります。これをUndermining Effect/アンダーマイニング・エフェクト、日本語では過剰正当化効果(かじょうせいとうかこうか)と呼びます。
② 教育・職場での実践例
たとえば学校や職場で、先生や上司から「よく考えたね」「工夫しているね」と声をかけられたとき、人は「自分にもできるかもしれない」と感じ、自然と学びや挑戦を続けやすくなります。これは単なるお世辞ではなく、心理学的に裏付けられた効果なのです。
③ 時代による評価の変化
かつては「褒めればいい」という考え方が主流でしたが、今では“能力を褒める”よりも“努力や工夫を褒める”ことが重要だと考えられています。 この背景には、心理学者 Carol Dweck/キャロル・ドゥエック が提唱したGrowth Mindset/グロース・マインドセット(成長マインドセット)理論があります。これは「人は努力や工夫によって能力を伸ばせる」という考え方で、教育や人材育成の現場で広く注目されています。
④ 実験的な検証:ソマキューブ実験とは?
Soma Puzzle Experiment/ソマ・パズル・エクスペリメント(ソマキューブ実験) は、心理学者デシが行った有名な実験です。
被験者は「Soma Cube/ソマ・キューブ」という立体パズルを解く課題に取り組みました。
最初は自由に楽しんで解いていましたが、途中から「解いたら報酬(お金)がもらえる」と条件を加えました。
報酬を与えている間はやる気が上がったように見えましたが、その報酬を取り去ると、最初よりもパズルを解く時間が減ってしまったのです。
この結果から、「お金などの外的報酬は、もともと楽しかった活動に対するやる気を弱めることがある」と結論づけられました。
ソマキューブ実験は「お金などの外的報酬が内発的なやる気を弱めることがある」という アンダーマイニング効果(過剰正当化効果) を実証した実験とされています。
一方で、「よくできたね」「頑張ったね」といった言葉での褒めは、報酬がなくてもやる気を持続させることが確認されています。
✨ 「ちょっとした褒め言葉が、人の内なる火を灯す——その力を、あなたも体験してみませんか?」
実生活への応用例
では、この「エンハンシング効果」を私たちはどのように日常生活に活かせるのでしょうか?
子育て・教育
子どもが宿題を終えたときに「よくやったね」だけでなく、「工夫して解いたところがすごいね」と具体的に褒める。
絵や習い事では「才能があるね」よりも「前より色の使い方がうまくなったね」と成長のプロセスを認める。
職場
上司から部下へ「頑張ったね」だけでなく、「締め切り前にしっかり準備できたね」と具体的な行動を褒めることでモチベーションが高まる。
チーム内で「ありがとう」「助かったよ」と日常的に伝えることもエンハンシング効果につながる。
人間関係
友人やパートナーに「やっぱりあなたはすごい」ではなく、「その考え方に気づけるところが素敵だね」と具体的に伝えると関係性が深まる。
シーン | 褒め言葉の例 | ポイント |
---|---|---|
子育て・教育 | 「工夫して解いたところがすごいね」 「前より色の使い方がうまくなったね」 「最後までやりきったのが立派だよ」 | 才能ではなく努力や工夫・成長のプロセスを褒める |
職場 | 「締め切り前に準備してくれて助かったよ」 「説明が分かりやすくて良かった」 「新しいアイデアに刺激をもらったよ」 | 行動や工夫を具体的に伝えるとモチベーションUP |
人間関係(友人・パートナー) | 「その考え方に気づけるところが素敵だね」 「気配りしてくれてありがとう」 「あなたの努力をちゃんと見てるよ」 | 小さな行動を言葉にして伝えると関係が深まる |
応援・成長を後押し | 「ここまでよく頑張ってるね」 「失敗から学ぼうとしている姿勢がいいね」 「前より進歩している、その調子!」 | 未来につながるメッセージを込めると挑戦意欲が続く |
注意点や誤解されがちな点
1) 抽象的すぎる褒めは“空振り”になりやすい
NG例:「すごいね!」だけ。
理由:何が良かったのかが分からず、自己効力感(できそう感)につながりにくい。
対処:情報的(インフォメーショナル)なフィードバックにする。行動・工夫・前回からの変化を具体的に言語化する。
例:「影の入れ方が前より自然になったね」「締切の2日前に下書きを出してくれて助かった」
(心理学では、informational feedback/インフォメーショナル・フィードバックは内発的動機を高めやすいとされます。Cognitive Evaluation Theory/コグニティブ・エバリュエーション理論の枠組み。)
2) 能力ばかりを褒めると“挑戦回避”を招くことがある
NG例:「君は天才だ」「頭がいいね」。
理由:person praise/パーソン・プレイズ(人柄・才能への賛辞)は、失敗=“自分の能力の否定”と受け取りやすく、困難を避けやすい。
対処:process praise/プロセス・プレイズ(努力・戦略・粘り)に切り替え。
例:「最後までやり切った粘り強さが良かった」「配色の試行回数を増やした工夫が効いたね」
(Mueller & Dweck, 1998 は「知能の褒め」は意欲と成績を損なう可能性を示しました。レビューでは「統制可能な原因(努力・戦略)への帰属を促す褒め」が有効と結論。)
3) “命令調の褒め”はコントロール感となり逆効果
NG例:「その調子で必ず続けなさい(やめるな)」。
理由:controlling feedback/コントローリング・フィードバックは、自律性を脅かし内発的動機を下げる。
対処:autonomy-supportive/オートノミー・サポーティブ(自律支援的)な言い回しへ。
例:「このやり方、次はどこを伸ばしてみたい?」「続けてみるなら、私もサポートするよ」
(Deci & Ryanの実証で、コントロール的な文脈は動機を下げ、情報的で有能感を高めるフィードバックは動機を上げると示されています。)
4) “過剰な・誇張した褒め”は自尊感情が低い子に逆効果
NG例:「信じられないくらい完璧!」「100点満点以上!」
理由:inflated praise/インフレーテッド・プレイズは“高すぎる基準”のメッセージになり、低自尊感(low self-esteem)の子ほど挑戦回避に。
対処:妥当で信頼できる強度に調整し、達成可能な次の一歩を添える。
例:「色の重ね方が一段上がったね。次は影の境目を1ヶ所だけ柔らかくしてみようか」
(Brummelman et al., 2014:低自尊感の子には誇張賛辞が挑戦回避を増やす。)
5) 物的報酬の乱用
注意:お金・ご褒美などのtangible rewards/タンジブル・リワードは、もともと好きだった活動の内発的動機を損ねる場合がある(overjustification/オーバージャスティフィケーション)。
対処:verbal praise/バーバル・プレイズ(言語的称賛)を中心に、物的報酬は“サプライズ”や成果に直結しない形で節度を。
(Deci, 1971のソマキューブ実験・メタ分析でも、金銭等の期待報酬は内発的動機を下げ、言語的称賛は高める傾向が報告。)
おまけコラム
脳から見る「言葉が火をつける」理由
脳のどこが働く?
人は褒められると、ventral striatum/ヴェントラル・ストリアタム(腹側線条体)などのreward system/リワード・システム(報酬系)が活性化します。これは金銭などの報酬と共通の価値コードで処理されうることが示されており、social reward/ソーシャル・リワード(社会的な承認)自体が“ご褒美”として脳に届くことを示唆します。
さらに、他者から見られている・評価されている状況では、腹側線条体の活動が高まるとの報告もあります。つまり「誰に・どんな文脈で褒められるか」も、やる気の火力を左右するのです。
効果を最大化する言葉がけ(実装レシピ)
即時性 × 具体性:行動直後に、具体的に(例:「影の境目を柔らかくした工夫が効いたね」)。
プロセス焦点:努力・戦略・粘り強さを言語化(process praise)。
自律支援:選択肢や次の一歩を一緒に作る(autonomy support)。
自己決定理論
社会的文脈:信頼関係のある人物・安全な場での称賛は効果が高い(Henderlong & Lepper, 2002)。
改めての対比
エンハンシング効果 vs アンダーマイニング効果
エンハンシング効果:言語的で情報的な称賛が内発的動機・有能感を高め、行動を“後押し”する(とくにプロセス賛辞)。
アンダーマイニング効果(過剰正当化効果):金銭・物的報酬やコントロール的な言い回しが、「自分でやりたい」気持ちを“置き換え・弱める”。
まとめ・考察
「エンハンシング効果」とは、小さな褒め言葉や承認のひとことが、人の内側からやる気を引き出す心理的な現象です。
ソーンダイクの「効果の法則」から始まり、スキナーの学習理論、デシやドゥエックらの実験や理論により、科学的に裏付けられてきました。
今回見てきたように——
子育てや教育では、努力や工夫を褒めることで学ぶ意欲が続く。
職場では、具体的な行動を評価することでチームのモチベーションが高まる。
人間関係では、何気ない行動を言葉にすることで信頼が深まる。
つまり「褒め言葉」は単なる社交辞令ではなく、人の成長や挑戦を後押しする力を持つ心理的ツールなのです。
一方で、「才能ばかりを褒める」「誇張しすぎる」「命令調で使う」といった誤った褒め方は、逆に挑戦を避けさせたり、内側のやる気を弱めるリスクがあります。ここには「アンダーマイニング効果(過剰正当化効果)」とのコントラストが浮かび上がります。
✨ 考察
褒め言葉とは、言葉のかけ方ひとつで「心に灯をともすこともあれば、火を消してしまうこともある」——そんな繊細で力強い存在だと思います。
高尚な見方をすれば、「褒めること」は教育や組織の文化を変える“社会的インフラ”になり得ます。
ユニークな視点から言えば、褒め言葉は「心のビタミン」。毎日少しずつ、適切に取り入れれば健康的な心が育まれる。けれど摂りすぎれば効き目が薄れ、間違った種類を摂ればかえって逆効果になるのです。
あなたへの問いかけ
あなたが最近「褒められてやる気が出た瞬間」は、どんなときでしたか?
逆に、あなたならどんな褒め言葉をかけられたら、もう一歩前に進めそうですか?
小さな声かけが、明日の自分や大切な人を変えるかもしれません。
あなたなら、この「エンハンシング効果」をどんな場面で活かしてみますか?
📝 ミニ演習:今日の誰かをひとこと褒めてみよう
エンハンシング効果は、知識として知るだけではもったいない現象です。
一番大切なのは「実際に使ってみること」。
Step 1. 相手を選ぶ
子ども、友人、同僚、パートナー——誰でもOKです。
まずは 一番身近で関わりのある人 を思い浮かべましょう。
Step 2. 褒めるポイントを探す
「才能」ではなく 行動・努力・工夫・変化 を見つけます。
例:宿題を最後までやった、資料を分かりやすくまとめた、配慮あるひとことをくれた。
Step 3. ひとこと伝える
「ここが良かったよ」
「前より〇〇になってるね」
「その工夫が助かったよ」
👉 ポイントは シンプルでいい ということ。長い言葉より、一言でも心を込めれば十分です。
💡 今日のワーク
実際にやってみましょう。
今思い浮かんだ人に、ひとこと褒めて声をかける。
難しければ、LINEやメールで「ありがとう」を送るだけでも構いません。
そして、そのときの相手の表情や、自分の気持ちの変化を観察してみてください。
それがまさに エンハンシング効果が働いた瞬間 です。
📌 小さな一言で、相手の明日が変わり、自分の心も温かくなる。
今日、あなたは誰にどんな褒め言葉を届けますか?
「褒め言葉は誰にでもすぐ使える“心理学の魔法”です」
さらに学びたい人へ
ここまで読んで「もっと深く心理学やモチベーションについて知りたい」と思った方へ。おすすめの書籍を3冊ご紹介します。
📘 『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』
著者:ダニエル・ピンク翻訳:大前 研一
出版社:講談社
特徴
最新の行動科学や心理学の知見をもとに、「人はなぜ働くのか」「どうすれば持続的なやる気が引き出せるのか」をわかりやすく紹介しています。特に「外からの報酬ではなく、内発的なモチベーションこそが人を動かす」という視点が本書の大きな軸です。
おすすめ理由
エンハンシング効果の理解を広げ、仕事や日常生活に応用する上での実践的なヒントが豊富。ビジネスパーソンから教育関係者まで幅広い人に役立ちます。
📗 『人を伸ばす力 ― 内発と自律のすすめ』
著者:エドワード・L. デシ、リチャード・フラスト翻訳:桜井 茂男
出版社:新曜社
特徴
自己決定理論(Self-Determination Theory/SDT)の提唱者であるデシが、自律性や内発的動機づけの重要性を具体的な事例とともに解説しています。褒め言葉や承認がいかに「人を伸ばす」方向に働くのかを理解できる一冊です。
おすすめ理由
「エンハンシング効果」の理論的な土台をより深く学べます。教育や子育て、リーダーシップに関わる人にとっては必読の書といえるでしょう。
📕 『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』
著者:岸見 一郎、古賀 史健
出版社:ダイヤモンド社
特徴
対話形式で展開されるストーリー仕立ての心理学入門書。アドラー心理学をベースに、「他者からどう見られるかではなく、自分の課題に向き合うこと」の大切さを説いています。シンプルな言葉で奥深い心理学を日常に落とし込めます。
おすすめ理由
褒め言葉や承認といったテーマを「人間関係」や「生き方」全体の文脈で考えるきっかけになります。専門書が苦手な方にも読みやすく、自己理解を深めたい人に最適です。
✨ どの本も、「褒め言葉とモチベーション」を自分自身の生活にどう活かすかを考える上で大きな助けになります。
まずは読みやすい『嫌われる勇気』から入り、より理論的に深めたい方は『人を伸ばす力』へ。ビジネスや組織づくりで活かしたい方には『モチベーション3.0』がおすすめです。
疑問の解決した物語
美術の時間のあと、その子どもは不思議な気持ちを抱えながら家に帰りました。
「うまく描けなかったのに、なんであんなに嬉しかったんだろう?」
本を読んだり、先生に聞いたりするうちに、答えが見えてきました。
——それは「エンハンシング効果」という心理学で説明される現象だったのです。
「誰かに褒められることで、自分の中から“もう一度やってみよう”という気持ちが生まれる」
そう知ったとき、心のモヤモヤがスッと晴れました。
次の日、スケッチブックを開いた子どもは、少しだけ胸を張って鉛筆を握りました。
「昨日の自分より、今日の自分はきっと少し成長できる」
そう思えるようになったからです。
あなたも同じ経験はありませんか?
苦手だった発表を、友達の「分かりやすかったよ」で頑張れたとき。
仕事で悩んでいたとき、上司の「その工夫いいね」が支えになったとき。
家事や日常の小さなことを「ありがとう」と言われて、もう少し頑張ろうと思えたとき。
きっと誰もが、あの子どもと同じように「褒められたことで前に進めた経験」があるはずです。
それがまさに エンハンシング効果。
小さなひとことが、私たちの心を照らし、未来への一歩を後押ししてくれるのです。
ブログ記事の締め
「エンハンシング効果」とは、誰かのひとことが心に灯をともす不思議な現象でした。
その仕組みを知ることで、私たちは「褒められる」側として勇気をもらえるだけでなく、
「褒める」側としても誰かの未来を後押しする力を持っていることに気づけます。
大げさなことを言う必要はありません。
「助かったよ」「前より上手になったね」——そんな小さな声かけで十分です。
今日のあなたの言葉が、誰かにとっての新しい一歩になるかもしれません。
そして同時に、あなた自身の心も温かく満たされるはずです。
この記事自体が、あなたにとって小さな“エンハンス(高まり)”につながれば幸いです。
🧭注意補足
この記事は、作者個人が調べられる範囲でまとめた内容です。
心理学の研究は今も進んでおり、今後さらに新しい発見や解釈が加わる可能性があります。
どうかこの文章を「唯一の正解」ではなく、「興味を持って学びを広げるための入り口」として活用してください。
もし今回の「エンハンシング効果」のお話が、あなたの心に小さな灯をともしたなら——
その火をもっと大きく育てるために、ぜひ深い文献や資料へと歩みを進めてみてください。
まずは今日、身近な人をひとこと褒めてみてください。
知れば知るほど、この現象はただの“心理学用語”ではなく、日常を変える確かな力として輝きを増していきます。
その学びの積み重ねこそが、あなた自身の未来をさらに“エンハンス(高める)”するはずです。
最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございました。
あなたのひとことが、誰かの未来を“エンハンス”するかもしれません。
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